2007年7月18日

コンロッド。左がブローした腰下についてたGDB−A,B型用で、右が現行品です。
キャップの下側の形状が変更されてます。重さはどちらもコンロッド、ボルトで595〜598g
ぐらいです。メタルは32g。
ただ、小端部が・・・

こんな風に加工追加されてます。おそらくピストンが変更になった(鍛造⇒鋳造)ので、
逃げが必要になったのでは?
今回はピストンにマーレを使い、軽量になるので気にしませんが、純正を使う場合は不安です。

下がSG9用クランク。どっちがどっちなのか区別がつきません。。。
重さはどちらも9.4kg。水平対向は軽いですね。全長が短いのでフルカウンターでも軽いです。
ポルシェの2.7Lまでの(フルカウンターでない)クランクは10kg以下だったと思います。
3.6Lのフルカウンターでも11kgぐらいだったと思います。6気筒なのに・・・
ちなみにL型とかRB26とかは20〜25kg、FJ20も20kgぐらいあった記憶が。
ただ、水平対向はメタル幅が狭く、径が大きいです。メタルにとっては不利?

なんとなく違う?(ここでは何が違うのか書きません)

クランクにコンロッドを組み付けます。
コンロッドボルトのトルクは5.3kgf・mで、GC8のEJ20G、Kは4.55kgf・m。
(ブロックのボーリングに出したお店で教えていただきました。)
ボルトにはちゃんと伸びが測れるようなセンタがありますので、キチンとやるならボルトの伸びと
真円度を確認しながら正確に組むことも可能です。

右ブロックを下にして、メタル、Oリング、ノックピンを取り付け、液状ガスケットを塗ります。
で、左ブロックにメタルを組み付けて、上から載せて、締め付けます。
コンロッドが邪魔ですが、シリンダーを傷つけないように注意して載せます。

私は液体ガスケットはコレを使用してます。時間が経ってもかなり柔らかいです。
ゴムと併用?も出来ます。(ヘッドカバーのガスケット:ゴムは再々々使用です)

ピストン。マーレ製鍛造です。リセスの形状はGC8のD〜G型の形状に似ています。
GC8前期型(C型まで)の鍛造ピストンと、GDB−A,B型の鍛造ピストンと比較。
左から、マーレ、GDB−A型用鍛造、GC8−前期(A,B,C型)用鍛造。
リセスはGC8前期が一番深いですが、GDBはシリンダー上面から1.4mmほど下がっていて、
逆にGC8前期は飛び出ているらしいです。


マーレのピストン裏のリブは特徴的ですね。
重さは、
マーレ :ピストン 333g、ピン 124g 合計 457g
GDB−A:ピストン 397g、ピン 163g 合計 560g
GC8前期:ピストン 408g、ピン 146g 合計 554g
GDBのピンが重いのは、ピンの肉抜きの径が小さいためで長さは同じです。
強度アップでしょうが、重いです。
ピンオフセットはマーレが一番小さく、0.5mm程度。GDBが1mm、GC8前期が1.5mmぐらい。

マーレの面白いところ。オイルリング下からピストンピン穴に油穴があいています。
ピンへのオイル供給をするようです。
オイルリング側からリブの中をドリル通しは分かるのですが、ピン穴の穴はどうやって
加工するんでしょうね。
日本では考えられない加工です。出来ない訳じゃないですが、他の方法を考えますね。

ピストン挿入は、オイルパン側からコンロッドを動かしてピストンに当たらないようにしながら。

このシリンダー横にある穴からピストンピンは挿入します。
もちろん後にもあいています。
その4へつづく