闘魂ロッドの製作マニュアル

注:闘魂ロッドは、今まであまり受け入れられませんでしたので、もう私は作りません。
 希望者はそれなりにいたのですが、自分のことでいっぱいいっぱいなので、これを参考に自分で製作してください。
 それにピロ化のほうがスマートですし、車検についても有利です。私がコレを作ったのは1999年頃で 
 まだまだピロが一般化してなかったので。

ただ、これなら費用は1万円強でかなりの効果は得られると考えます。



参考画像(フロント)

製作した当時のいきさつ
先に作ったのはフロントです。H3年のNA6を中古で買った時、最初15インチがついてました。
曲がりすぎで、近所の山道で簡単にスピンしてしまいました。

すぐに14インチにしたのですが、やっぱり雨の日が怖かったのです。水溜りに入るとどっかいっちゃうんです。
フロントにロッドを追加後、曲がりすぎ対策でNBスタビに変更しました。
リアはサーキットに行くようになってからです。ブレーキング時の限界を上げるためでした。
スタビやバネで曲がりと進入スピードのバランスが難しかったので、色々考えた結果でした。(バネは純正形状で)



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
フロント用

ロアアームの前側付け根とスタビリンクブラケットをピロで繋ぎ、タイロッドからナックルへ伝わる力がブッシュで逃げないようにします。
これにより、ハイグリップタイヤ(Sタイヤなど)でも正確なハンドリングになります。

ブッシュをピロに換えるのより、前後および上下方向は、ブッシュの効果が残るので乗り心地は悪化しないようにしています。
(のハズなんですが、意外と悪化します・・・)










リア用

ロアアームの後側付け根とナックルをつなぎます。リアは伸びる側がフリーなのが”ミソ”です。
減速(ブレーキング、エンブレ)時、横Gに対してはロッドがつっぱり、トーアウトにならないようにし、スタビリティを向上させます。
アクセルオン時は伸びることでトーインは規制しません。
アライメントで最初からトーインをつけてしまうと、タイヤの減りが早い、走行抵抗になるなどの弊害があります。

装着時は、片側3mm程度までのトーインがいいと思います。0でも十分効果は感じられます。(特にうねりのある高速コーナーなど)

カムボルトで、あらかじめ若干トーアウトにしておいて、ロッドでつっぱってトーを出すのが一番いいです。








効果の説明



大げさに表現していますが、ブッシュへの入力が大きい時(ハイグリップタイヤやヘビーウェットなど)、
タイヤ自体は(主に後へ)楽に10mm以上は動いていると考えてもらっていいです。



【蛇足】−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロドスタはノーマルタイヤ(185/60−14)なら楽しいですが、15インチ、16インチとタイヤが
良くなってくると、 とたんに危険な車になってしまいます。

特にリアのスタビリティの低さが目立ちます。

例えば、突っ込みすぎてアンダーを出してる時にアクセルを急激に抜くと、リアがトーアウトになり、スピンモードへ。
(上手い人はアクセルを抜きすぎず、抜いた後にすぐさま正確に入れなおすことでキレイに曲がれますが)
コーナリング中の修正を正確に行うため、キャスターを立てるというのを好む人がいるのもこれが起因しているかも、です。
(ここもポイントで、正確な修正を行うのにフロントのブッシュは良くないのです)
キャスターは純正値か少し寝かしたくらいが一番タイヤを使えるようなので、
コントロール性のためにフロントグリップを犠牲にしているかも知れません。

ロドスタは上手くアクセルを入れられると、ホントに気持ちよく曲がりながら立ち上がれます。
これはリアのコンプライアンストーインのおかげです。

FRのリアサスはアクセルオンでトーインが理にかなっています(FD3Sは失敗作?)。

ただ、減速時のスタビリティについては非常に難しいのです。
曲がりとは全く相反する項目になりますので、前後別々にはセッティングは出来ません。
要はバランスなのですが、基本的にフロント、リアともに絶対的な限界は下げたくないです。
そのため、絶対的な限界を下げるような要因は全て排除しておくのが懸命だと考えます。
(所詮NA&NBは20年近く前の技術のクルマですから・・・)
特にロドスタはブッシュが多く、他のクルマに比べタイヤの位置決めが甘いので、
他のクルマは強化ブッシュでいいのかも知れませんが、ピロ化をお薦めます。

「上手い人は、正確に荷重コントロール=曲がりのコントロールが出来る」
ので、大きなタイムアップにはつながらない可能性もあります。
特に既に車高調がついていてレートが高めの車では体感は難しいようです。
逆にローダウンのみでバンプタッチさせている車では効果絶大です。
また個人的には、ポン付けではタイムアップ効果は薄いかな、と思います。

でも、コーナーにギャップがあったり、うねりがあると効果は高そうです(経験上)。

リアのスタビリティ向上手段は他にもあります。GT羽やアシストスプリングなどです。
個々もそうですが、全てをやると全然曲がりません。もちろんどれかをやめるのもセッティングのひとつです。
ここで重大なことに気づきます。フロントグリップの向上策があまりないのです。

最後に

才能により、目標タイムを達成出来るようになるには個人差があります。
やっても問題ないことは”いつかは”ではなく、”とりあえず”を優先してもおかしくないです。
(エンジンチューンについては寿命が短いので後回しのほうが得策と考えます)
どっちの方針で行くかは、人それぞれでしょうね。

私は、タイムが出せるようになってから、クルマをいじってたのでは、時間も車もお金も勿体無い気がするのですが。


質問、ツッコミは、 R−junkie BBS にお気軽にどうぞ