2006年8月5日
前回作った暫定仕様エンジンは直後のテスト走行時に異音が発生・・・
作手を一回走れたものの、パワーFCのセッティング中に次第に大きくなり、
どうやら子メタルのトラブル(クリアランス過大)の模様。3000回転超えると
腰下からカンカンカンと音がします。まだそんなにひどくはないため、そのまま
車検を通しました。で、色々悩みましたが次のエンジン製作です。

ベースはGDBの腰下流用です。
GC時代に最後まで問題のあった弱いシリンダーブロックが対策されていて、
かなりハイパワーに耐えられるブロックになってます。




運送屋のトラックからはエンクレで下ろしました。木パレごと吊りました。
便利です。エンクレ。
ちなみにこの画像はケータイで撮りました。
奥のインプのフェンダーが車検仕様になっています。
車検は、車高上げて、タイヤ、シートを換えたのみで通しました。

エンジンはヤフオクでタービン付きで10万。20000km走行とのこと。
相場よりかなり安いのでちょっと心配。開けずには使う気はしませんね、中古エンジン。
とはいえ今回は腰下はバラさないので、そこは勝負です。ダメなら・・・また次?



チャチャッとバラします。



一番違うのはコレ。
セミクローズドデッキと呼ばれる、特殊な鋳造(ダイキャスト)製法により
ボアの弱さをカバーするリブが追加されてます。
ちなみにSTiなので当然鍛造ピストンです。



オープンデッキ

比較すると分かります。4ヶ所リブが増えています。



リブの裏に中子のような部品を金型に組んでダイキャスト鋳造します。
非常に手間が掛かる上に鋳造メーカーのR社の特許?なので、コストは上がります。
現行のホンダCBR1000Rなんかのも同じです。
それでもGC前期型のクローズドデッキ(重力鋳造)より安いらしいです。
なんでもアレは半分が不良になるとか?


シリンダーヘッド、インマニは使いませんが、一応比較など。



イマドキのシムレスリフターです。コストダウン&軽量化になります。
GC用のインナーシムよりシム分程度の軽量化になります。
リフター径の変更はないので流用は可能なようですが、バルブステム長が違うらしい?



燃焼室が大幅に変更されていますが、これはGC8のF型からです。



これはGC8のE型までの燃焼室。燃焼効率向上よりも吸排気効率がアップしたそうです。
エンジン形式がEJ207に変更された時に、インマニ取り付け部(ポート)が
カム側(通常の上側)へ移動と合わせてなのでインマニもつかず、流用はできません。
ASSYでの載せ換えも検討しましたが、制御系(スロポジ、ISC)が
全然違うようなのであきらめました。それとGDBからは可変バルタイ付きです。



このクランクスプロケットもGC用に換える必要があります。
可変バルタイ追加のため、より正確に角度を見れるようにしたかったのでしょう。
カムにも気筒判別用のセンサーだけでなく可変バルタイ用のセンサーが各ヘッドに追加されてます。

とりあえずブローエンジンではなさそうでホッとしました。
あとはメタルトラブルがなければ”もうけもん”です。
エアコン付きであったことからRAやスペックCではないので酷使されていないと思いますが・・・

この腰下は、MAX350ps、45kg・m、8000rpm対応と考えていいです。
GDBのブーストアップ+吸排気系+CPUで340ps45kg・mが目安らしいです。
もちろん今回タービンも流用しますが、ヘッド、インマニがしょぼいのでそれは全然ムリです。

その2へつづく